〜まぢなんなん!インドってさ!〜vol 5
NAKAMURAが運転するトゥクトゥクに乗り込むと、すぐに彼は私たちに英語でいろいろ話しかけてきた。私はほとんど理解できずいたが、たむは理解できるのでいろいろと話が盛り上がり楽しく過ごしていた。
少しすると「ここがタージマハルだ。俺はここで待ってるから行ってこい」と言われ、いざ今回の旅の目的でもあったタージマハル へ。
チケットを買い、ゲートを通ると目の前にはあのテレビや写真でよく見るタージマハルが目の前にドーーーーーーーンと現れた。
圧巻。
リアルで見るタージマハルは、美しく、品があり何というか心にずっしりとくるものがあった。
テレビや写真で見るのとは比べ物にならない感動。しばらく見惚れていた。横から見ても後ろから見てもきれいなフォームをしていた。
これだけ美しいんだもの、それだけ観光客も多い。外国人はもちろんインド人もかなり多い様子。
にしても、私たちと通り過ぎるインド人は100%の確率で私たちをガン見する。
なんなんだ。人に見られることに慣れていないだけあって、見られれば見られるほどいい気持ちはしない。せっかく良いものを見て、気分がいいのにこのインド人のガン見攻撃により、だんだんイライラしてきた。
何か言いたいことがあるなら言ってよ!なんでそんなに見るんだ。なにがおかしんだ!!
そんな思いを沸沸と感じながらいた。
すると今度はインド人の家族らしき人たちが私たちをじっと見ている。
今まで見られても目を合わさずいたが、思い切って目を見てちょっと微笑んでみた。
すると、その家族の一人、お母さんらしき人が私たちに近づいてきて恥ずかしそうにはにかみながら 「picture」と一言。
え?
なんだ。写真を一緒に撮りたいってことか。そんなに日本人が珍しいのかな。
私はオッケーと言い、タージマハルの前で家族と横並びになろうとした。
しかし、家族の子供たちは恥ずかしそうに下を向いている。急に身なりを整え、まるで芸能人と写真撮影をするかのようだ。
しかも、子供と写真を撮るのかと思いきや、家族全員写真に写る気らしく、肝心のカメラもカメラマンもいない。
どうやら、私の持っているカメラで撮ってほしいようだ。
近くにいたインド人にカメラ撮影をお願いする。撮影が終わると、家族は満足したようにバイバイと言って去っていった。撮った写真は欲しくないようだ。
その後もこの光景を見ていたインド人が次々と一緒に写真を撮ってくれ(私のカメラで)と言われ、まるで有名人になった気分だった。
そして肝心の写真はいらないらしい。
どうやら、良いカメラで写真を撮ってもらうことが好きなようだ。
きっとこれまで見ていたのって、私のカメラを見ていて撮って欲しかったからなのかも。
そう思えたら、インド人が無性にピュアでキュートに思えてきた。
見られるって、日本ではマイナーだったり、失礼だったりするけど、インドではそんなことはないんだな。と思った。
どうして?と思ったことは、直接相手に聞いてみたら良い。
勝手にこうだろう?と思い込んで、嫌な気持ちになるくらいなら。
インド人は写真好き。撮られることに抵抗はないんだ。とわかってきた。
ふとタージマハルの端っこの方で休憩していると、地元の子らしき三人組が川遊びをしていた。彼らは私たちに気がつくと「ハロー」と言って手を振っている。
私は思わずカメラでパシャリ!すると彼らは待っていましたとばかりにいろいろなポーズをしてきた。
やっぱりインド人は写真が好きなんだな。と思い私も、何枚も何枚も写真を撮ってあげた。
これだけ撮れば満足だろう。と思い「フィニッシュー!バイバイ」
というと、さっきまで笑っていた子ども達は急に真顔になり「4ルピー」と言ってきた。
いやいやいや、私は撮ってあげたのにどうしてお金払わなきゃいけないんだよ。と思い「ノー」と言うと、なんと子ども達はすごい剣幕で「4ルピー」と連発してくる。そして目の前の塀を登って私たちの方へ来ようとしているではないか。なんなんだよ、この子達は。
私たちは意地でもお金をあげてやるものかと思い、その場からダッシュで逃げ去った。
誰もが写真を撮られたいわけではないのかも。
これもお金を取る手段だと考え、この場をチャンスだと思いお金を欲しがる子どもたち。
この国では何でも金。
子どもの時から、お金は彼らにとって常に絶対的なものなのかも。
そんな環境で育った子供はどんな大人になっていくのだろう。
またまた日本との違いに考えさせられる出来事だった。