一人旅#①〜初の一人旅はタイへ〜 vol 1
たかのさんの本を読んで得た情報によると、、、
航空券はとにかく安いものを買う。
まずはタイ行きの航空券。航空券の買い方も、飛行機の乗り方も知らない。ネットで調べてみても、値段はかなり違う。所要時間、乗り継ぎ、航空会社、、
未知の世界すぎる。
情報量が多すぎる。そして、ネットとか図書館の本でとにかく調べまくった。
結果、、不安すぎる〜〜
やっぱり、最低限の英語って必要なんじゃん!
空港でも英語で質問されたら?機内で話しかけられたら?タイ着いたあとホテルまで言葉なしでどうコミュニケーションとるんだよー?!
携帯だってネットつながらないし、英語の翻訳アプリ、グーグルも使えない(当時はオフラインという機能がなかったのか、知らなかったのか・・)
考えれば考えるほど悩みは増える。
それでも私の中で「行かない」という選択肢はなかった。
そして、この旅に行くことは誰にも言わずに行こうと決めていた。家族、友達、同僚。だれにも言わない。って。
気持ちでは、ふら〜っと東京遊び行ってくるね〜的な気持ちでね。
その方が自分も変に負荷をかけずに行けると思った。
結局、安い航空券はLCCということになるのだが、おそらく自分の性格上初の一人旅、何としても行ってよかったと思える旅にしたかったし、極度の不安をタイにいく前から抱えることはあまりにも行く気になれない。わざわざ自分にこんな修行というか試練を与える必要もないな、どうせタイに着いちゃえば嫌ってほど不安や恐怖を感じるのだろうから、せめて飛行機くらいは贅沢に行くか、、なんて開き直り。
日本が誇るおもてなしNO1のJALで行くことに。
まあ、いいのさ。たかのさんの意見はあくまでも参考なのだから。
日程は、年の終わり12月26日〜30日。年内に行ってぎりぎり年越しは日本でする、というなんとも微妙な日程。
なぜこの日程にしたかというと、初の一人旅を成し遂げた後には、楽しい楽しいお正月が始まり、気分は最高!そこで家族や友人に旅の話をできるではないか。苦難?を乗り越えた後の楽しみ?的な。
てなわけで、こういう心情の変化から読み取れるのは、、この旅を修行、とか試練とか。なんかそんな風に捉えてたんだと思う。行ってからは、観光、グルメ、、、そんな楽しいことが待ってるのに。そう。誰かと一緒ならそう思うのよ、でも今回は一人。
日本にいたら一人でいることなんて普通。むしろ一人が好きだ。
助けてなんて言わなくても何とでもなる世界。それは自分が日本語を話せて、社会のルールとかシステムを知ってるから。土地かんや現在地、食べ物、日用品なんでも簡単に手に入れることができるから。生活するのに、誰の助けもいらない。必要な言葉だけ使えば生活できる世界。
そんな当たり前の世界から抜け出してみたら自分はどうなるんだろう。
私は私自身のことをダメな自分だと思っていた。良いところ、優っているところそんなところはない。欠点や短所ばかり目について。ネガティブで自分に自信がなかった。
この旅で、今まで知らなかった自分が発見できるかも。その時、自分を見直した!すごいじゃんって思たら、それって自分を好きになる一歩かもって。そんな期待も心のどこかにあった。
これからタイに行って出会う人はみんな私を知らない。
私の外見、性格、経歴、、、何も知らないから、私も今までの自分は捨てる。本能で生きる。やりたいこと、食べたいもの、関わりたい人、自分の欲望のままに決める。そんな時間を過ごしたい。
よし、肩の力を抜いて〜
行ってこようではないか。
タイに行って帰ってきた後の自分が楽しみだ。
いよいよ出発の時。
決めていた、荷物は最低限でいい。
替えの下着とTシャツ。すぐ乾いて動きやすいズボン。(服はお洒落は必要ない。動きやすさと速乾性重視。旅慣れ感と現地民に馴染むように)その他、洗剤、シャンプー、リンス、コンタクトレンズ(水の衛生面が心配でワンデイにした)、モバイルバッテリー、カメラ、速乾タオル、もしもの時の正露丸、化粧品は、、いっか。(完全に女捨ててるw)
以上。登山用リュックにおさまった。これなら、手荷物として持っていけるから預けなくて済む。身軽な状態で移動できる。
当時、私は都内で一人暮らしをしていた。出発の便は夜中。空港までは電車で行くため、最寄りの駅まで25分歩いて行った。普段こんな夜遅くひとりで歩いたりしない。
私は夜が嫌いだ。お日様が出ているうちは全身の力がみなぎって、気持ちも晴れやかでついつい外でジョギングや散歩をしたくなるほどだ。ただ日が沈み、お日様が見えなくなるとなんとなく気持ちが落ち込むのだ。夜は寂しい。完全に朝方の私は夜は特に何もすることがなく、22時には就寝してしまう。
そんな生活スタイルで22時に家を出てこれから空港へ行き、初めての搭乗手続きをし、飛行機に乗ってタイに行く。
明日の今頃には間違いなくタイにいるのだ。
なんだか、これから活動開始なんて体内時計狂うだろうな。なんて思いながら、家を出るのであった。
そういえばたかのさん言ってたな。
旅に出るときは部屋を汚い状態にしておいたままの方が良いと。
旅は何が起きるかわからない。これは命がけである。無知の世界でどんなトラブルに巻き込まれるかわからない。もしかしたら帰って来れないかもしれない。
そんな超ピンチな状況に陥った時、きっと「思い残したこと」があるかないかが重要になってくる。私がいなくなったら、一人暮らしのあの家はどうなる。きっといろんな人が私の部屋を出入りするだろう。見られたくないものも沢山ある。
それは嫌だ。何としてもあの部屋だけは誰にも見られたくない。
そう思って部屋は汚い状態にしておけば、何としてでも帰国するのだという根性が生まれる。
よし、その手だ、洗濯物や布団や食糧などそのままにして家を出ることにした。
空港に着くと気分はすでに海外気分だ。日本にいるのに、多くの外国人、子供がいる。まるで異世界。ここまで来るのに、電車の中でいろいろ考えすぎて不安はかなり高まっていた。何度も飛行機の乗り方をチェックしたり。
それにしても、ちょっとよくわからなかったことが。どのサイトを見ても「出発時間の2〜3時間前には必ずチェックインをすること」
う〜ん?なぜそんな前に行かなきゃ行けないんだ?そっか、これは荷物を沢山預ける人は時間がかかるからその人たちに向けた注意喚起かな。
私はと言うと、預ける予定ないし、きっとすぐにチェックイン終わるだろう、てかチェックインってなんだよ。
わけわからない、まあここは日本だし。航空会社もJALだし、かなり余裕をもって書いてるんだろうな。
なんて呑気に勝手に自分で想像して納得して空港に着いたのは出発時間のぴったり2時間前だった。
年末の時期ともあってかかなり混雑している。初めての国際線。羽田空港とはいえ、かなり広いぞ、便名、行先をチェックし、お!あったあった。
って、なんかチェクインするにはEチケットを提示する必要があるとか。(今となっては当たり前)でも、それすら知らない私。航空券はネットで予約したし、パスポート見せればいいと思ってた。でも前に並んでいる人たちみんな印刷した紙持ってんじゃん!?
え!!!印刷って。私してない。そもそもEチケットどこよ?!
もうパニック?!ここまで来て飛行機乗れないとか絶対嫌だ。とにかく落ち着いて落ち着いて。
なんとかEチケットを見つけ出し、コンビニのコピー機で印刷。
こういう時、ピンチな時であれば普通、近くの職員さんに聞いたらすぐ教えてくれる。でも私にはそれができない。いつもそうだ。確実に聞いた方が早いし、情報だって確実なのにそれができないのだ。昔から。自分が無知だということを相手に知られたくないのと、聞いた後の相手の反応や表情、リアクションを見て自分自身が嫌な思いをしたくない。そんな思いをするくらいなら自分なりに調べて自己解決した方がよっぽど早いって。そう思ってきたから、今回もそうした。
なんとかEチケットを手に入れたが、果たして時間は間に合うのか。再びチェックインカウンターに向かうと先ほどよりも長蛇の列になっていた。
嘘でしょ。これってまさかの時間オーバー?
と落胆していると、カウンターの脇に「スマートチェックイン」と書いてある機械が数台並んで設置されている。
しかも数名しか並んでおらず、チケットらしきものが発券されているようだ。
試しにその機械で自分のEチケットの番号を入力してみた。すると、なんとも一瞬でチェックイン完了の文字が。
あ。できた。
このまま手荷物検査へ。って。
嘘?!まぢか。神様仏様!!まさにこの旅は私に味方したのだ。やっぱり行けってことなのね!!
落胆からの生還!この調子で急に自信とパワーがみなぎってきた。
最高!!不安でいっぱいだったずが、急に背中を押されたかのように背筋がピンと伸びて前を向いて歩いている自分がいる。
もう怖がるものなんて何もない。第一関門突破や!
待ってろ。タイ!!!
手荷物検査、出国審査もすんなり突破。
あとは搭乗ゲートに行くだけ!搭乗ゲートまでの道はたくさんのお土産や、免税店、飲食店が私を魅了していた。そういえば、家出てから何も食べてないや。
機内食が出るだろうし、食べるのは我慢しよう。
まあ、これだけ広くていろんなお店があったり、休憩スペース、充電できる場所があれば出発の3時間前むしろもっとはやく来てもいいかもしれない。
次の旅はもっと楽しくなるはずだ。
いよいよ搭乗時間。席は窓側!ラッキー。そして目の前のスクリーンでは映画見放題(最新作も多く、種類も豊富だ)これなら、6時間のフライトもへっちゃら眠れなくてもなんとかなりそうだ。
待ちに待った機内食も美味しかった!ビールも飲めてさらにデザートはハーゲンダッツ。なんだいこの豪華さ。初の一人旅ずいぶんと気前の良い旅になったよ。
そんなテンションを上げてくれるおもてなしだったけどふと窓の外を見ると機体は雲の上。
あー飛んじゃった。これでもう日本の地から離れたのだ。電車やバスみたいにやっぱり帰ろうといって途中で降りて帰ることは無理。
これから4日間大丈夫かな。無事に日本に帰って来れますように。不安は消えることがなかった。
ようやく機内のアナウンスとともに、着陸をすることが伝えられた。遠く海を渡り、ようやく着いたのだ。タイ、バンコク、スワンナプーム空港。
機体から外に出ると、日本の体の芯まで凍えるような寒さだった感覚から一気にじわ〜っと猛烈な暑さと日差しが私を直撃した。
よく聞く異国の匂いというものを期待していたが、そこまで感じない。
ただ、見渡してみたところ日本人らしき人はいない。。。一人旅らしき人もいない。。。
何はともあれまずは、両替をしなくては。
これも、空港ですると損だとか、レートを見るべき、行列のある両替所にするべき。。とかネットで調べたが、結局何が損とか得とか全く分からない。そうも昔から円高円安とかそう言ったたぐいのジャンルは苦手である。
まあ、これも経験か。一度失敗して覚えるものだ、と開き直り目の前にある両替所へ。
日本円で25000円分両替した。人前で話す英語は初めてだ。
私「エクスキューズミー。エクスチェンジプリーズ」
タイ人のお姉さん「〜〜〜〜〜〜〜〜」
私「????????」
はい。理解不能。とりあえずお金見せて日本円であることを確認してもらってあとは、タイバーツを渡された。これが得か損かはわからない。
とにかくバーツってものすごい札の束なんだな。
枚数確認してと。こんな分厚い札持ち運ぶなんてなんか大金持ちになった気分だ。
よし、これでお金は大丈夫。