〜まぢなんなん!インドってさ!〜vol 1
タイへの初の一人旅を終えてからというもの、私の旅に対する興味は日に日に増していった。
暇さえあれば、次にいく国は〜・・・と考えてばかり。
もちろん、たかのさんの本を何度も読み返す日々は継続中。
それと同じくらいどハマりしていたのは、IKKO'S FILMSというYoutubeチャンネルだった。
このチャンネルでは、同世代の仲良し男子が色々な国を訪れ、その旅の様子を動画にしたものなのだが。
動画作成者のイッコーさん目線でその国で感じたことや、突っ込みたいところなどが赤裸々に明かされている。不思議と見ていて引き込まれる要素が多く、視聴者の大多数が男性であるらしいが、その中でもレアな女性視聴者の一人だと言える。
まあ、興味があえば是非見ていただきたいチャンネル。
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そんなこんなで次に行く国を決めていた。
たかのさんが香港の次に行った国インド。このインド編では、ものすごく私の感性を刺激する出来事が書かれていた。
インドという国、人、食、環境、その全てが日本とはかけ離れている。
私にとって知らない世界。未知。
私は、本やテレビの映像で知ったインドではなく、自分自身の目で耳で鼻で、、、全身で感じたインドを知りたいと思った。
ただ身近にいるインドへ行ったことのある人から聞くインド。そこで皆んなが口を揃えて言うのは「とんでもない国だ」ということ。
「この世の常識というものがひっくり返るよ。」「インドに行った後、もう一度インドに行きたいと思うか、もう二度と行きたくないと思うか。その気持ちでインドの印象が大きく変わる」
そんなこと言われたら、私の好奇心は高まるばかりだ。
「インド旅行 女」とネットで調べるとすぐにこのワードが出てきた。
「危険」「ぼったくり」「売春」「レイプ」「下痢」「犯罪」「ドラッグ」「性犯罪」
どうやら女一人旅には向かないようだ。
でも、こうも考えられる、インドへ行けたらもうどの国も行けるんじゃね?
それくらいレベルが高い。旅のビギナーがいきなりラスボスに挑む感じ。
危険かもしれないけど、今の自分には行くべき場所、行かなければならない場所なのかもしれない。それくらい、心は精神的に病み、落ちていた。
日々の仕事。繰り返される毎日やルーティンに飽き、疲れていた。
『安定』『安心」『普通』そんな言葉がいつも私の側にはくっついているような感覚。
きっと来年、再来年、5年後、10年後だってこの日常は変わらないだろう。
端から見ればなんて幸せなのだろう。公務員というだけでお金にも困らないし、老後も安泰、休暇や医療面でも手厚いサポート。
そう、ここにとどまっている限り、私は守られているのだ。
でも、なぜか私の心はいつもすかすかで満たされていない。
「ありきたり」という言葉が好きでないのかもしれない。
組織の中で働くというのは、周りに足並みを揃へ、経験年数で人を判断するような世界。
能力がある人が生き残り、他者から気に入られる。
一時でもその輪からはみ出てしまったり、遅れてしまうと、もう元には戻れないような空気。
空気を読む。
自分の立場をわきまえる。
周りの顔色を伺い、その雰囲気でもっともらしい言葉であたかも自分の考えかのように意見する。
少なくともみんなそうやって本心とか本音とか押し殺して必死にこの社会で生きている。
最初は違和感でしかなくても、慣れると日常になり、何も感じなくなる。わからなくなる。
自分が自分じゃなくなることを受け入れられず、心の中でもがいていた。
きっと日本にいる限り、どこいこうがそこに日本人がいたら、嘘の自分が発動してしまう。
私にとって日本人ということ。日本語というツールを使うことがそもそも自分を偽る大本になっているのかも。
そしたら。非日常を過ごせる場所に身に置いてみる。
タイの時に経験したように、自分の身ひとつでどこまでできるのか、自分で自分を試したい。
当時の自分はこんな自分の思いを言語化できなかったのだ。
ただただ生きづらい。自分を変えたい。
そういった話を、唯一話せる友人にぽろっと言ったことがあった。
彼女は高校時代からの親友で当時3年間一緒にハンドボール部のメンバーだったエース、たむだ。
たむとは、当時からいつも馬鹿な話をしてはお腹を抱えて笑いこげるほどの仲。
性格や趣味、ファッションなんかもどこかいつも似ていて、とにかく二人でいて退屈したことはない。大学からはお互い違う道へ進み、今では大手有名企業でバリバリ働くスーパーキャリアウーマンだが、どれだけ久しぶりの再会をしようと、私たちはいつだって何も変わらない。
とても居心地の良い存在だ。
私は彼女にインドに興味があることやモヤモヤする気持ちを伝えた。彼女から返ってきた答えは、「なにそれ?インド?おもしろそーじゃん!あっしもいくわ〜!」
と。なんともあっさり。しかも、私があれだけインドは危険だと言ったにも関わらず、全くと言っていいほど怖いもの無しだ。
まあ。これだけ度胸の座ったたむが一緒なら、とても心強いし、全く気も遣わない。まさか、一緒に行くというとは思わなかったが、私のインドに行くという目標は、このたむの一言によって叶ってしまったのだ。
そう。私の2回目の旅は相棒たむと行くインド旅。
無茶苦茶で破茶滅茶なインド人。でもどこか憎めないインド人。
これからお話しするのは、非日常で刺激的な旅の一部始終!!
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。