生きてるってこういうこと!

#青年海外協力隊としてベトナムで過ごす日々。旅が私を変えてくれた。人が私の心を満たしてくれた。どんな時も自分が自分らしくいれるために大切なことはここに記録しました。

〜まぢなんなん!インドってさ!〜vol 2

インドに向けてどこに行くかを決める。

どこに行きたいか。お互いインドについてはほぼ無知。タージマハル、ガンジス川、カレー。

そのくらいしかわからない。

そして出た答えは「まあ、インド着いたら適当に考えればいいか」

いかにも私たちらしい。

 

そして日程は、5月のGW。お互いの仕事の休みが唯一重なる日程。

5月2日〜5日で行こう。短すぎる。でも、思い立ったら夏まで待てなかった。すぐに行きたくなった。もうその衝動は止められない。

今回もツアーでなく個人旅行。宿も交通手段も自分たちで予約するのだ。

 

でも、そもそも「インド旅行」って日本人にとってはいくら旅行といえどもハードルが高いようであまりにも情報量が少ない。

ツアー会社を通せさえすれば、いくらでもあるがかなり高価であるし、それではリアルなインドが見えない。

3日間という弾丸日程の中でいかに自分たちが満足する内容であるかは、やっぱり自分で調べてプランを考える方がよっぽどわくわくする。

 

そうと決まったらとことんリサーチをするのが私の性格。タイの時と同様にyoutubeで片っ端からインドの個人旅行やバックパーカー系の動画を見まくり、図書館へ通い、旅行雑誌、文化史などインドに関連するものを読み漁った。

そして、これは私の中の旅に行く前の儀式的な行為の一つとして、旅を行くと決めた日から旅が始まるまでは、その国の食べ物を食べ続ける。体内からその国に行くんだと念じ、慣れされる。そうすることで脳、体内とインドモードにして準備をするのだ。

だから、近くのインドカレー屋に通い詰めたり、ナンを手作りしてみたりと。

なんだかもう完全に自分はインド人になったような気がして、こうなっちゃうと誰も私を止められないし、私も周りが見えなくなる。いつもそうなのだ。

 

たむは私に全て任せると言ってくれた。どんな破茶滅茶なプランでも付いていくと言ってくれた。肝が座っているし、彼女は私なんかよりよっぽど英語力に長けている。だから言語面でもかなり頼れる。だから私はその言葉を聞いて満足いくまで調べあげた。

そしてこの3日間で行く場所とルートも大体決まったのだ。

インドは広い。移動をするとなるとかなり時間がかかる。

そこで数ある情報の中で特に私が興味を持ったのは、ガンジス川寝台列車だった。

なんとしても自分の目で「生と死が入り乱れる聖なる川」と呼ばれるガンジス川を見てみたかった。そして夜行列車に乗って、たかのさんのように隣に座っているインド人と仲良くなったり、インド人家族と一生に一度の出会いを経験してみたかったのだ。

 

とりあえず、日本にいる間、最低限できることはしておこうと思った。なんせ弾丸旅行。ひとつでも予定がずれれば、行きたいところを断念しなければならなくなってしまう。それは避けたかった。今回はたむもいる。たむは私に全てを任せてくれたのだから、私もできるだけいい思い出になるようにプランニングしたかったのだ。

 

調べていくと、いくつかどうしても私たちだけではあまりにも危険すぎる難点が出てきた。

まず日本を発った後、デリーに着くのは夜。そこから宿までどうやって行くか。ということ。

通常であれば、空港を出ればタクシーの運ちゃんやリキシャ、バイクの運ちゃんはイヤってほどいる。多少はボラれるのを覚悟で交渉して宿まで行くのを考える。

だが、色々な情報を見ると、インドはそれが通用しない。まず、空港を出た瞬間周りを

何十ものインド人に囲まれ、物凄い勢いで「俺の車に乗れ」と一斉に声をかけられる、中には無理やり手を掴まれ、車に押し込まれることもあるようだ。そして目的地とは違った場所に連れて行かれることもあるそうだ。そして自分の鞄や貴重品がいつの間にか無くなっている。。。。

ヤバすぎる。いくら一人じゃないといっても、こっちは女二人である。力で負けてしまう。長いフライトでくたくたな上、インドに着いても、目的の宿に行けないなんてそんな話があるか。そうなるとわかっていて、わざわざこのインド人に挑む勇気はない。下手したら、お金の問題だけではなく、抵抗して命を落とすことだってあり得る。そのくらいインドという国はめちゃくちゃなのだそうだ。

 

だから、空港から宿までは事前に送迎車を手配すること。

 

そしてもう一つ。寝台列車のチケットをどうやって手に入れるか。ということ。

インドでは列車は庶民の足としても日常的に使われている。よくTVで見るが列車はいつも満員。というかはみ出ている。時には列車の上に乗っていたり、ドアから体がほとんどはみ出した状態で走っていたりする。そのくらいものすごい乗車率なのだ。

だからチケットは、当日に駅に行って手に入ることはまずない。事前に予約していく必要があるのだ。

そしてネット予約ができるそうだが、かなり複雑だ。(現在はわからないが)

まだまだ外国人向けになっていないため、英語表記や予約完了の確認などもよくわからない。

 

というわけで、列車のチケット予約は誰かに代行してもらう必要があること。

 

 

この2点はどうしても自分たちではできないのでどこか代行してくれる旅行会社等を探す必要があった。しかし、インド旅行系の旅行会社はとても数が少なく、なかなか私の要望にそうところはなかった。

偶然、たまたまネットか本か何かで目にした「シゲタトラベル」というツアー会社。

バックパッカーの間ではかなり有名らしい。なんと言ってもオーナーのラジェンダ?さんは、日本語堪能。当時はインドツアーの問い合わせや、ツアーでなく生活情報、ホテル、悩み相談等、インドに関係することなら何でも聞いてくださいという程のインド初心者にはかなり心強い存在だと聞いていた。

 

きっとこの人なら私の要望を聞いてくれるかもしれないと思い、思い切ってメールで問い合わせてきた。

日本語が堪能といっても、どの程度なのか分からない。あまり難しい単語は使わない文にして送信した。

すると、すぐに返信がきた。

「あなたの要望はわかりました。では、あなたの旅の日程と、行きたい場所、泊まる宿、さらにフライト時間を教えてください。」

まるで日本人さながらの文章。

とても丁寧で、間違った日本語はない。ただ、ここまで私たちの日程を詳細に聞くということはもしかしたら、私たちの旅をすべてコーディネイトする気じゃないだろうか。

これじゃあ、向こうにとっていい鴨ではないか。きっといろいろなオプションを付けられ、多額のお金を請求されるに決まっている。その手には乗るものか。私はそんなインド人の考えをお見通しだぞ。

 

とりあえず、『私たちは空港からホテルまでの車のチャーターと、寝台列車のチケット予約の代行だけをお願いしたい。』

と再度伝えた上で、旅行日数、行く観光地、宿。フライト時間を伝えた。

 

すると、またすぐにラジェンダから返信が来た。

「あなた達の日程を確認しましたが、何点か移動時間が異なっているのと、現地の情報をお伝えします。」

そこには、私が練って考えた日程よりもより明確で、かつわかりやすいことが書かれていた。ガイドブックには決して載っていないだろう、情報だった。アグラという場所に行くなら電車で行く方がいいらしく、そのチケットの予約も引き受けてくれた。そして、もしラジェンダに私たちの旅程を伝えていなかったら絶対にガンジス川に行くことは不可能だということも後々わかった。要は何をするにも予定以上の時間を費やすということなのだ。

短期期間だからと言って無理してでも欲張って予定を詰め込みすぎると、必ずよくないことが起きる。そんなことを、ラジェンダはメールで伝えてくれたようにも思えた。

本当にメールのやりとりをしていると、まるで本人と話しているようで、人の良さが伝わってきた。一度でも、彼の親切を信じなかった自分が恥ずかしい。

 

これまでインド情報を収集してきてインドに対して怖さと不安が募っていた私の気持ちは、彼のメールによってずいぶん緩和された。

そして、私の要望をラジェンダは快く引き受けてくれ、あとは出発の日を待つだけとなった。

 

あ〜インドって一体どんな国なんだろう。

行った人しかわからないインドの魅力とやらを知りたくて仕方なかった。